目減りする恋心
2002年12月7日 今日は雨なのに買物。
両手にはそれぞれ紙袋と手提げ鞄、おまけに傘もささねばならない。
煩わしいことこの上ない。しかも、荷物がずっしりと重く、手に負担が掛かる。
ふと、まだ私に付き合っている人がいた、その頃の出来事を、思い出した。
その日は雨天ではなかったが、たくさんの荷物を持って、彼と歩いていた。私はいつも何かしら抱えているのだが、その時は殊に大荷物だった。
彼は自転車を押して、私と並んで歩いていた。
前籠は空っぽに近かった。
けれど、彼は私の様子には何も気付かずに、自転車のハンドルを握ったままである。
目的地に到着する直前、ようやく、
「あ、荷物持とうか?」
と彼が言ってきた。
…遅いんじゃ。気の利かんやつめ。
しかし、心の中でそう呟いた途端、尚更いやな気分になった。
というのは、自分の心根が、だ。
何も、相手に期待するのが悪い、というわけではないのかもしれない。
だが、ここで私が問題だと思うのは、「期待がありながらも、はっきりと言い出せず、それでいて相手を責めてしまう」という状態、である。
それは、荷物に限らず、他のこと全般にも言えそうだ。特に、私の場合は。
でもなあ。
相手に期待したって、相手が変化してくれる可能性は、あまり高くはないからな…。
そもそも、自分以外の人を変えるだなんて、大それた考えなのかもしれない。
それを承知の上で、要望を出してみるべきなのだろうが、いかんせん、私にはそれが出来ない。
そんなふうに、色々と思い煩うことも、独りとなった今は無い。
いや、全く無いわけでもないが、現実に相手がいないので、とりあえずは直面せずに済んでいる。想像の世界のみだ。
しかし、それも悪くはないと考えることにしている。
自分とて完全には程遠いのに、他者に依りかかろうとするばかりでは、相手が倒れてしまう。または、相手がそっぽを向いてしまう。
そんなふうに、「二人でいても淋しい」よりは、「独りで淋しい」ほうが、幾らかましであろうから。
別れた原因はこれだけではないけれど。
似たようなことが積み重なって、こうなった、というところかな。じりじりと、相手への気持ちが目減りしていった、という感じである。
今は独りが丁度よい。
両手にはそれぞれ紙袋と手提げ鞄、おまけに傘もささねばならない。
煩わしいことこの上ない。しかも、荷物がずっしりと重く、手に負担が掛かる。
ふと、まだ私に付き合っている人がいた、その頃の出来事を、思い出した。
その日は雨天ではなかったが、たくさんの荷物を持って、彼と歩いていた。私はいつも何かしら抱えているのだが、その時は殊に大荷物だった。
彼は自転車を押して、私と並んで歩いていた。
前籠は空っぽに近かった。
けれど、彼は私の様子には何も気付かずに、自転車のハンドルを握ったままである。
目的地に到着する直前、ようやく、
「あ、荷物持とうか?」
と彼が言ってきた。
…遅いんじゃ。気の利かんやつめ。
しかし、心の中でそう呟いた途端、尚更いやな気分になった。
というのは、自分の心根が、だ。
何も、相手に期待するのが悪い、というわけではないのかもしれない。
だが、ここで私が問題だと思うのは、「期待がありながらも、はっきりと言い出せず、それでいて相手を責めてしまう」という状態、である。
それは、荷物に限らず、他のこと全般にも言えそうだ。特に、私の場合は。
でもなあ。
相手に期待したって、相手が変化してくれる可能性は、あまり高くはないからな…。
そもそも、自分以外の人を変えるだなんて、大それた考えなのかもしれない。
それを承知の上で、要望を出してみるべきなのだろうが、いかんせん、私にはそれが出来ない。
そんなふうに、色々と思い煩うことも、独りとなった今は無い。
いや、全く無いわけでもないが、現実に相手がいないので、とりあえずは直面せずに済んでいる。想像の世界のみだ。
しかし、それも悪くはないと考えることにしている。
自分とて完全には程遠いのに、他者に依りかかろうとするばかりでは、相手が倒れてしまう。または、相手がそっぽを向いてしまう。
そんなふうに、「二人でいても淋しい」よりは、「独りで淋しい」ほうが、幾らかましであろうから。
別れた原因はこれだけではないけれど。
似たようなことが積み重なって、こうなった、というところかな。じりじりと、相手への気持ちが目減りしていった、という感じである。
今は独りが丁度よい。
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