バックスター族一歩手前?
2003年8月24日この春からまた、青紫蘇を栽培している。
栽培、とは言っても、元々、ちゃんと苗を買ってきたのではない。
去年たまたま、知人から苗を分けてもらって育てていて、それが秋に穂(種)をつけたので、
「これが来年も出てくるといいな〜」
などと思いながら、プランターの土の上に、指で揉みほぐして蒔いたのである。
で、今年の春。
冬の間は土だけで茶一色だったところに、双葉と思しきものがびっしりと生えている。
一瞬、そこらの雑草かと勘違いしかけたが、昨秋の自分の行動を思い出し、もしやと思ってしばらく様子を見てみることに。
…はたして、それはやはり紫蘇だった。
嬉しい。
植え替え後は、茶殻を肥料代わりに撒いたり、晴天続きの時には水遣りをする、といった程度で、大した世話はしておらず、ろくな栄養もやっていないというのに、すくすくと育つ。
やれ、ありがたやありがたや〜(なんて言っていると、まるでお婆さんのようか?)。
そのおかげで、初夏の私の食卓は、それまでと比べると、鮮やかな緑色が加わってきれいになった。
彩りとして皿の隅っこに添えるだけではなく、ご飯をくるんだり、はたまた、麺類の薬味にと大活躍。
多少、虫に食われてレース状になっているものもあるが、それもまたご愛嬌。細かく刻んでもよい料理に使えば、何ら支障は無い。
…と、思っていた。初めのうちは。
ところが。
どうやら最近、虫たちに食われまくっているようだ。以前からのナメクジに加え、バッタや毛虫(というか、芋虫か? 種類は不明。)にまで。葉には繭か何かの出来損ないのような糸屑が散らかされ、レースどころか葉脈しか残っていなかったり、それどころか、柔らかな若葉の段階で食い荒らされたり、と無残な状態である。
その様子を見るに見かねて(というか、自分の食べる分が激減して口惜しいから…というのが本心か)、近頃ようやく、除虫に乗り出すことにした。薬品はなるべく使いたくないので、不本意ながら、地道に手作業である。うう。
もう、気分はさながら、年頃の娘を持つ親のようである(推測だが)。…とまでは言わずとも、多少似ているような気がする。
「うちの大切な可愛い娘に、悪い虫がついてたまるか!」
というような心境だ(?)。で、せっせと除去に励む日々である。(バッタはわりと好きなので、わりと放ったらかしに近いが。←まさに身勝手だな)
* * * * * * *
そういえば、知人が調べていたのだけど、近年の「癒しブーム」に関連して、「バックスター族」なる言葉があるらしくて。
以下、引用をまじえて書こう。
『植物にニックネームをつけたりして手入れをし、花や木とコミュニケーションする人たちを、アメリカの植物研究者の名前をとってこう呼ぶ』
ふーん。それは初耳。
で、その続き。
『人間関係もわずらわしく、かといって動物は手当てが面倒だという人たちが、植物を擬人化し、自らの心を癒す。』
…………。
いや、別に私は、ニックネームをつけて呼んだりなんぞしていないが。そして、安易にというか手軽に「癒し」というものを求めているつもりも無いんだけど…。
で、でも、この後半部分、……もしかしたら、ちょっと当たっているかも…。(それで、ぎくっとした)
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